夜鳴き・無駄吠えは犬を飼い始めた時に最初に訪れる難関です。
特に仔犬のうちは寂しくてサークルから出してくれるまでキュンキュン鳴き続ける子もいます。
この時期は、飼い主さんとワンちゃんの根比べ。ここで根負けすると後で一番辛いのはわんちゃんです。どうすればこの難関を乗り切れるか、原因と対策を考えてみましょう。
要求吠え
要求吠えでやってはいけない事
おやつやおもちゃで紛らわす
吠えたらいい事があると学習してしまうため逆効果です。吠えたらおやつがもらえる!吠えたら遊んでくれる!=褒めてくれる!
と勘違いしてしまいます。
声をかける
「静かに!」「しーっ!」「だめ」などの言葉もワンちゃんには理解できないので吠えたら飼い主さんがかまってくれると学習してしまいます。飼い主さんの気を引こうと吠えているので基本的には無視をして反応しないのが一番です。
要求を受け入れる
これが私が先住犬にしてしまった事です。1番してはいけないことをしていました。吠えれば思い通りになると学習してしまうんです・・・。
これをするとお留守番もできなくなります。現に先住犬は、家族が出かけようとすると「自分も行く!置いて行かないで!」とキュンキャン泣いて、家族が家に戻るまで泣き続ける様な子に育ててしまいました。
先住犬が病気になった時、病院の先生からこう言われました。「この子はうちには入院させてあげられません。病院が困るのではなく、泣き続けると病気が悪化してしまい、この子にとって良くないからです。」
たった一度の根負けが、後々本人に一番辛い思いをさせてしまうのだという事をもっと早くに知っておくべきでした。
要求吠え対策
無視をする・反応しない
可愛そうな気持ちになるかもしれませんが心を鬼にして根負けしないことが大切です。ペットと生活するにはお互いにストレスがないようにトレーニングするのはすごく大切な事です。
先住犬は、私が根負けしてしまったためにお留守番の度にストレスを抱えることになりました。又、私たちも置いていくことの罪悪感でストレスを感じました。
当時の住まいは一戸建て、田舎町という事もあってそれほど近所を気にする必要はなかったので、躾をしやすい環境でした。
アパートやマンションにお住まいの方は、本当に困ると思います。ご近所さんに予めお詫びに伺ったり、防音対策などして、なんとかこの時期は乗り切る対策を考えましょう。
鳴きやんだら褒める
犬は何度も同じことを繰り返し反復させることで学習します。鳴いたら無視、鳴き止んだらたくさん褒めるを繰り返しましょう。鳴いても無駄なんだと学習できるようになります。
すぐ覚えてしまう子もいれば、なかなか覚えない子もいますが、諦めないで覚えるまで繰り返し特訓しましょう。
グッズを利用する
これは最終手段です。天罰方式といいます。天罰方式は良くないという意見もあるようですが、私の意見としては飼い主さんもわんちゃんもストレスがMAXになっている時はこういった物を利用してみるのもいいのではないかなと思います。犬によって効果が異なるかもしれませんが試してみる価値はあると思います。わんちゃんに合った物をチョイスすると良いと思います。
●無駄吠え防止首輪
いくつかタイプがありますが私は低周波や電気ショックを与えるものは過激すぎると思うので個人的には3が一番いいかなと思います。3に関しては首輪をしなくても無駄吠えしなくなったという話をよく耳にします。
- 鳴き声に反応して警告音と低周波電気が発動する物
- 鳴き声に反応して振動と電気ショックを与える物
- 鳴き声に反応して振動する物
●口輪
トリマーさんが使う事が多いです。水が飲めるようあひる口のようになっている物をよく見かけます。鳴く事はできるものの鳴き声の大きさが半減するようです。但し、付けっぱなしは良くないので必要な時だけに留めましょう。
●置き型超音波発信器
置き型のもので、鳴き声に反応してわんちゃんが嫌いな超音波を発信します。わんちゃんによっては効果がない子もいるようです。
夜鳴き
我が家の亡くなった先住犬のトイプードルは、パピーの頃から飼いはじめました。
お迎えした初日、予め買っておいたケージの中で寝かせていました。
案の定、キャンキャン鳴き始め、なかなか鳴き止まなので、私がケージの側で寝ることにしましたが、一向に鳴き止みませんでした。根負けした私は彼をケージから出してしまいました・・・
依頼、夜寝る時も一緒の布団で寝るようになりましたが、そもそもこれが大失敗でした。
犬は群れで生活する生き物なので、ひとりぼっちで寝る・ひとりでお留守番をするという事ができないのは当然なのですが、鳴けばケージから出してくれる、鳴けば飼い主が自分のところに来てくれるっていう認識を埋め込む結果になり、成犬になっても1人で寝る・1人でお留守番する事ができませんでした💧
夜鳴きの原因と対策
なぜ夜鳴きをするのか、考えられる原因を探りながら、どうすれば良いのか対策も考えてみましょう。
排泄をしたor排泄がしたい
犬も人間と同じで汚い場所に寝るのが嫌いです。排泄物が近くにある事で眠れない子もいますし、外で排泄がしたくて鳴く子もいます。
対策:できるだけ寝る前にウンチ、おしっこをさせておきましょう💩
ひとりでいるのが寂しい
恐らくこのタイプの子がダントツで多い気がします。
このタイプの子にとってはサークルやケージは不安を感じる場所なので、「素敵な事が起こる場所」と認識させると良いです。
食事、おやつはサークルの中で食べさせて、サークルの中に居るといい事がある!と思わせるのも良いですし、サークルを家族が見える位置に置いてあげるのも良いです。
ただし、サークルの中に居る時間があまりにも長いと「サークル=退屈な場所・寂しい場所」になってしまうし、犬のストレスにもなるので、サークルにいる時間は調節しましょう。
又、サークルやケージは壁で囲まれていない開放感があるもの・家族の様子がよく見えるものや、広々と過ごせるよう工夫しましょう。ケージは上部や底板がありサイズ調節ができないので、個人的には上部が無くサイズ調節ができるサークルの方がおすすめです。
対策:ケージやサークルに普段から慣れさせておく
寝床が落ち着かない
犬は縄張り意識があり、決まって落ち着く場所があります。落ち着かなくて夜鳴きしてしまう可能性もあるので、犬の様子を見ながらクッションやサークル(orケージ)の場所を決めてあげると良いでしょう。
我が家のキキ(愛犬チワワ:メス)は、サークルの中で過ごすことに慣れているのですが、我が家に来た当初は決まってペットシートの上で寝ていました😅
どうしたものかと試しにトイレとクッションの位置を入れ替えたところ、ちゃんとクッションの上で寝るようになりました。
対策:クッションやサークル(orケージ)の位置を変えてみる
遊びが足りない
犬も人間と同じで疲れれば眠くなるものです。お散歩したり、おもちゃで遊んであげるのは良い運動になるし、健康維持・飼い主さんとのスキンシップ・信頼関係にもなります。
対策:お散歩はできる限り毎日し、おもちゃで遊んであげるなどの運動をさせる。
分離不安症
どんなに手を尽くしても一向に夜鳴きが治らない・お留守番ができず、下記のような症状があれば一度動物病院を受診したほうがいいかもしれません。
・粗相をする
・とにかくずっと鳴きやまない
・下痢や嘔吐
・破壊行動
分離不安症になる原因で多く見られるのは下記のような時です。
・引っ越しをした
・急にお留守番をさせられるようになった
・家族が増えた
・あまりにも長い間留守をさせられた
環境や状況が変わった時に発症しやすいようですね。
今思うと、亡くなった先住犬のトイプードルは分離不安症だったかもしれません😣当時は今ほどインターネットでの情報量が多くなかったので、対処してあげる事ができませんでした・・・
2022年にキキを迎えてからは、インターネットで色々調べました。犬専用のグッズは以前よりすごく多く、簡単にAmazonで買えちゃうし、フードも手作りフードが通販で買えたり・・・分離不安症の事もインターネットで情報を得て知りました。
この10年ちょっとで本当に便利な世の中になったなとつくづく思う今日この頃です・・・
対策:あまりにもひどい夜泣きが続くようであれば動物病院へ行きましょう。
チャイム吠え
チャイム吠えの原因は、
- 縄張り意識
- 恐怖心
- 飼い主への警告(知らせている)
が原因と考えられます。
「チャイムが鳴ると知らない人か現れる」と学習しているため吠えるので、チャイムが鳴っても何も起こらないということを学習させる必要があります。
縄張り意識と恐怖心
別の部屋やクレートなどに入れる
クレートなど自分の領域に入れてあげると大人しくなる子が多いですし、安心できる場所でもあるので効果が期待できます。
チャイムが鳴ったらおやつで気をそらす
普段からおやつのたびにインターホンを鳴らすなどの訓練が必要ですが、上の方法で効果がなかった場合に試してみましょう。
飼い主への警告
来客の時に慌てて立ち上がったりしない
インターホンが鳴ると飼い主が急に立ち上がって、小走りになったりすると「何事か?!」何か良からぬ事が起きているのかと勘違いさせてしまいます。小型犬であれば抱っこをするのも効果があります。
我が家のキキは無駄吠えはほとんどありませんが、チャイムが鳴った時と、家の周辺で人影を見た時などに激しく吠えます。
最近、見守りカメラとスマホ通知機能があるインターホンを設置したので、私の留守中に来客があった時の行動をこっそりと見守りカメラで見てみました・・・なんと、私がいない時は全く吠えていないのです。又、抱っこすると鳴き止むのでキキの場合は「飼い主への警告」に当てはまるのではないかと思います。
声帯除去のリスク
飼い主さんの中には、わんちゃんの声帯を切る事を検討する方もいると思うので最後に声帯除去のリスクを記載しておきます。声帯除去手術は、わんちゃんへのリスクが大きいのでお勧めしません。
- 痛み
- 感染症
- 薬の副作用
- 失敗による咽頭麻痺
- 手術痕が再生し声が元に戻る
- 瘢痕化した組織が起動を塞ぐ
声帯除去は動物病院でも賛否があり、声帯除去をしない動物病院もあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
私の経験上、無駄吠えはパピーちゃんを迎え入れた初日に夜鳴きをするかしないか、飼い主さんが根気負けするかしないかが全ての分かれ道ではないかなと思っています。
先にも書きましたが、トレーニングは愛犬のためですし、根気強くいる事は自分との勝負でもあります!忍耐強く取り組みましょう💪
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